2007年08月10日

鳴き止んだ!!!

私がお風呂に入って扉を閉めると必ず、ひんひんからわんわんまで
ありとあらゆる鳴き声を出して困らせてくれていたちったが、
ゆうべとうとう鳴き止んだ!

思えば長かったこの道のり、あとを追って鳴く場合にはとにかく徹底的に無視をすることと
どこを読んでも書いてあるのでそれをずっと実践してきて、
時にはサウナのようになったユニットバスから1時間も出られないことや
鳴かれることを恐れてお風呂に入る時間に神経質になったこともあった
(あまり遅い時間では近所迷惑になると、お風呂に入らなかったことも)。
近頃では延々鳴き続けるということはなくなったものの、やはり扉を閉めると
淋しくて仕方がない、まるでこの世の終わりかというような悲痛な声を
毎回あげられて辛いものだった。

鳴かれること自体にはだいぶ慣れてしまって鳴くがままにさせておいたけれど、
このままでいいはずがない。
しかし実のところ、扉を隔てて「しずかに」という指示を出して
従わなかったときのことを恐れて長いことそれは出来ずにいた。
指示を出しても鳴き続けた場合、できるだけすみやかに出て行って
泣き止ませる方策をとらねばならない。
例外はない、に例外をつくっては元も子もないからだが、
実際びっしょりのまま出て行ってあとの水を拭いてまわることやら考えると
面倒だから鳴かせておけ、というところもあった。

それが「よし、やってみるか」と思ったのには50m走での経験がある。
あのとき私は後から走ってくるちったが、本当に私を追いかけてきてくれるだろうかという
疑いを捨て切れなかった。自信がなかった。
でもちったはとんでもない笑顔で耳をはためかせながら、一生懸命に走ってきてくれた。
ふと浮かんだその姿が、私に「よし、やってみるか」と思わせてくれたのだった。

扉を閉めてしばらく経つが、ちったはまだ鳴き続けている。
鳴き方にも段階があって、まず扉を閉めた時点でえー、行っちゃうの、淋しいよーという
甘ったれたくんくん声を出す。
蛇口をひねると悪い予感が的中したとでもいうように、遠吠えに近い声になる。
そして水をシャワーに切り替えるのを合図に、
断末魔のような頭蓋骨に突き刺さってくる悲鳴をあげる。
ちったはそのときこの悲鳴の状態、
毎晩やっていて必ず出てくるというのにまったく大げさなやつである。
よぅし、いよいよだぞ。
しばし呼吸を整えたのち、「うるさい!」と一喝。

・・・・・・・・・

あれ、鳴き止んだぞ。
でもまだ自分の心臓が早く打っているのが分かる。
ここでふたたび鳴き始めるようなことがあれば、出て行ってとめなければならない。
息を潜めてそのときを待つ。

・・・・・・・・・

鳴かない、鳴かないね。
耳をそばだてて様子をうかがってみるけれど、いつものように扉の前でふせたまま、
じっとしているみたいだ。
なんだか拍子抜け。そのときは嬉しさも感じなかった。
その後も今来るんじゃないか、今来るんじゃないかと悲鳴の再開におののきつつ作業を続ける。
そんな警戒もだんだんやわらいでくる、どうやらもう、鳴かないみたいだぞ。
お風呂から出る頃になってようやく、じんわりと笑みが湧いてきた。
なんだ、できるんじゃない、鳴き止めるんじゃないか。
私もとうとう、時間を気にせずにお風呂に入るという、人並みの生活を送れるようになったのかしら。
ああもう、今すぐ飛んで行って、抱きしめてほめてあげたい。
私のおっかない顔が見えなくても、すぐに鼻をつかんで叱られる体勢でなくても、
言うことを聞いてくれる日が来るなんて。夢なら醒めないでほしい。

扉を開けて出て行くと、いつも通りの熱烈歓迎。
しかしものの書によるといるときといないときの差が大きいと、
置いていかれるときの淋しさが際立ってしまうという、
ここは私もいつもの通り、はぁ出てきたよ、と冷静を装う。
がまんにがまんを重ねて、ちったの歓迎の儀がおさまったところで
おりこうだねー、いいこだねー、とめちゃくちゃに体をなでまわした。
ちったにはなぜ私が嬉しいのか、伝わっていないかもしれない。
でもそんなことはどうでもいいのだ。
これが、喜ばずにいられるだろうか。
ずっとずっと、いろんな方法を試し続けてきた結果、
そして私が、ちったを信じてみた成果なのだから。

そうは言っても苦しんできた時間が長い分、私も慎重だ。
ゆうべのあれは、たまたまだったんじゃないかという疑念はやはりある。
そして迎えた本日のお風呂の時間。
扉を閉めるとやはり、くうんくうんと言い始める。
そこでひとこと、「うるさい」と言ってみた。
止まった、止まったよ!
水を出しても、シャワーの音がしても、少しも声をあげないで静かにしている。
なんなの、なんの奇跡が起こったの。
どういう風の吹き回しなんだー。
いや、私が躊躇して挑戦しないでいただけで、
ちったはとっくに鳴き止む準備ができていたんだろうね。
それにしてもここに、こんなことを書ける日が来るなんて、一体どの私が想像できただろうか。
それでも諦めないで、いつかはきっとと思い続けて(いつも思えたわけじゃないけど)
やってきた結果がこうして実を結んでくれた。

お風呂から出る前に、あまりの暑さに換気のため扉をわずかに開けると、
そこへ鼻先をくいくいと押し込んで、ちったが扉をするりと抜け入って来た。
あ、かあちゃんだ、かあちゃんがいた、と嬉しそう。
そして外へ出るとさらに、生き別れの家族か南極物語の再会かというほど、
腰からしっぽをぷりんぷりんと振りまくって喜んでいる。
別れ際の大騒ぎがなくなって、出てきたときの大歓迎だけ残ったなんて、
私ってなんて幸せな飼い主なんだろう。
ちった、今夜は祝杯だ!

ニックネーム こた at 00:11| Comment(4) | TrackBack(0) | 成果 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この間は私が悩んでいる時に暖かいコメントありがとうございました!

今日、ブログ読んでいて、私も自分の事のように感じてドキドキしてしまいました。
こたさんのその時の一つ一つの行動や考えている事が自分のように思えて!
ほんと、嬉しいですよね〜
「別れ際の大騒ぎが無くなり、出てきた時の大歓迎だけ残った」なんて!!!
こたさん、頑張りましたね!
私も頑張りますよ〜

でも、ちったくんは本当にこたさんが大好き!なんですね〜
Posted by jack-skip at 2007年08月10日 16:12
♪jack-skipさん こんばんわ♪

犬を飼い始めると、かわいいだけじゃなくて
こんなに手がかかるんだ、とびっくりしますよね。
問題がなかなか解決しないときには
とても孤独で辛いけれど
明けない夜なんてありません、これ断言。
そしてうちの子にはムリ、と飼い主が諦めた時点で
犬の成長も止まってしまう、これも経験から。
味わうどんな苦労も、きっとやってよかったと
思えるときが来るはず。
お互い、信じてやっていきましょうねー。

実はしばらく迷子になっていて、jack-skipさんのページへ
行けなくなってしまってました。
今日また見つけられたので、リンクさせていただければと思ってます。
またjack-skipさんのブログにもおじゃましますねー。
Posted by こた at 2007年08月10日 19:43
いやぁ〜。。。
感動!
良かったね。良かったね。
本当に良かったね。
ちった君も本当に毎日成長しているね。
犬って飼い主の諦めない態度にちゃんと
答えてくれるんだなぁって
つくづく感じます。
Posted by モニ母 at 2007年08月10日 23:46
♪モニ母さん こんばんわ♪

ありがとうございますぅ。
嬉しいです。
できるのに、隠してたなーってかんじです。
モニちゃんもきっといっぱい、できることがありますよー。
挑戦あるのみです。
Posted by こた at 2007年08月11日 01:42
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